大阪の掟   に戻る サイトマップ
大阪の一般的な慣習。ただし、全部が全部必ずしも規則ではないので例外も有りえます。

挨拶:「もうかりまっか」「ぼちぼちでんなぁ」と言っているのは聞いたことがない。が、もっちゃりした言葉を使わないこともない。
大阪出身の私が就職して東京支店から大阪支店に配属になったとき、「いつもお世話になっとります」というのを初めて聞いて驚いたが、
2ヶ月後にはしっかり使っていた。これは方言というより音便(て+お→と)なのだが、スマートには聞こえない。
しかしきっちり「なっております」と言うとお高くとまっているように聞こえ、請負業には不向き。な感じがする。
商いの街大阪では、買い手にかわいがってもらうために、もっちゃりした言葉をわざと使うことはある。

エスカレータ:関西では、急ぐ人のため左側を空ける。東京とは逆。通常、急ぐ人は手すりをつかまず、立ち止まる人がつかむので
立ち止まる人が右手で手すりをつかみやすい、大阪式の方が合理的と思われる。
(東京式の方が、立ち止まる人が左側に持つ鞄が当たらないとする意見もあるが、急ぐ人の鞄が立ち止まっている人に当たるので、
この意見には矛盾がある。)
なお、欧米諸国では大阪式が圧倒的に多いとのこと(よみうりテレビ「ズームイン!朝」調べ)。

優先座席:関西ではあまり厳格には守られていない。つまり、優先座席だろうと空いていれば健常者でも座るし、逆に
優先座席でなくともお年寄りや身体の不自由な人が来れば席を譲るのが一般的だ。阪急電鉄は「全席が優先座席」として
優先座席制度を全面的に廃止したこともある。(1999〜2007)


キタとミナミ:地図には書いていない大阪の中心部の俗称・地域名。(ニューヨークのミドルタウンやダウンタウンに相当)
キタは大阪・梅田周辺。ミナミは難波、心斎橋周辺。キタとミナミは大阪のメインストリート御堂筋の北端と南端に当たる。
キタは神戸や京都とJR、阪急、阪神電鉄でつながっていて、傾向的にはアクの無いイメージ。大企業が多い。
ミナミは奈良、和泉、和歌山とJR、近鉄、南海電鉄でつながっていて、より大阪の個性が強い。個人ショップが多い。
超高層ビル2棟が上部でつながってパリの新凱旋門のような「梅田スカイビル」や大観覧車がビルに乗っかった「HEPファイブビル」など
個性的な巨大ビルはキタに多く、
食と演劇の街「道頓堀」、道具屋筋もある「千日前」、若者の「アメリカ村」「南船場」「堀江」、電器製品の「日本橋でんでんタウン」など
個性的な街はミナミに多い。
(これもエンパイアステートビルなど個性的な超高層ビルが多いミドルタウンと、SOHOやチャイナタウンなど個性的な街が多い
ダウンタウンの関係と性格的に似ている。)
(「でんでんタウン」の南側は「通天閣」などがある第3の中心部「天王寺・あべの」へつながる。)
大阪の骨格参照 (図上、五列御堂筋は便宜上難波以南へも着色していますが、正確には難波までです。)

日本橋を「にっぽんばし」と読む:東京では一般的には「にほんばし」と読むらしい。
ちなみに日本橋1丁目の交差点は「日本一(にっぽんいち)」という。「三和銀行日本一支店」「住友銀行日本一支店」などがある。
交差点東すぐに国立文楽劇場(文楽:人形浄瑠璃)、北西に道頓堀演劇・飲食街、南東に黒門市場(東京の築地に相当)がある。
南方に日本橋電器街があるが電器街へは地下鉄恵美須町の方が近い。(東京の「恵比寿」と字が違う)

名称を省略する:町名に曰く、天六(てんろく:天神橋筋6丁目)、谷四(たによん:谷町4丁目)、上六(うえろく:上本町6丁目)・・・
飲食店に曰く、マクド(マクドナルド)、ミスド(ミスタードーナッツ)、よしぎゅう(吉野屋(の牛丼)。「よしぎゅうに行こ」と言う代わりに
「牛(うし)しばこ」と言うこともある(笑・・・痛そうな顔した牛が目に浮かぶ・・・/動詞もまとめて省略!?))
東京ではマクドナルドをマックと言っていたが、パソコンのマック(マッキントッシュ)やMr.マック(家電量販店)などと紛らわしく、略称として合理的でない。
大阪発祥の商社・伊藤忠(イトチュウ)も創業者・伊藤忠兵衛の苗字+下の一文字でつけている。
紛らわしい苗字の場合、識別できる語を下にプラスした上で上の苗字の音を一部省略する(いとう→いと、マック→マク)という手法は合理的と思う。
2003年現在、産経新聞(大阪本社発行)では記事のタイトルには「マクド」「ミスド」を使っている。